吉田調書 : 福島第一原発の事故を教訓にできているか?

http://www.47news.jp/47topics/e/256580.php
政府の公式発表を待たずに報道各社が続々と亡くなった吉田所長の言葉を聞き書きした「吉田調書」を掲載しています。
・シビアアクシデント時の指揮系統の一元化
・高線量下での作業に関する法整備
・住民への避難指示の実行
柏崎刈羽原発を抱えている新潟県が再三国に働きかけていることの根拠がここに明確に読み取れると思います。

…ただ、これらを読みながらもう一つ考えることがあります。
それは、事故当時のことを思い出すと、今はこのようなかたちで調書を公開している報道機関ですが、正しい情報を求めていた肝心な時に、立地地域の住民をはじめ国民には的確な情報は与えられませんでした。国による報道規制。報道機関は、当時を振り返って自己言及的な観点からあの事故を”教訓”とすることが出来ているのでしょうか…。

◎朝日デジタルの特集・連載の「吉田調書」
http://www.asahi.com/special/yoshida_report/

柏崎刈羽原発の避難想定 & おすすめテレビ番組

新潟県が、柏崎刈羽原発事故発生による避難について26通り想定し、その内容を発表しました。
そのうちのひとつのシミュレーションケース…パニック映画が撮れそうです→「5~30キロ圏で祭りなどのイベント開催時に原子力災害が起こった場合、30キロ圏内の人口45万6千人に観光客16万6千人が追加。さらに避難車両が5万8516台追加されたケースで推計した。これに伴って渋滞が発生する影響で、約62万人が30キロ圏外に逃げるまでの時間が27時間半に達する。」
避難できるひとばかりではないでしょうね・・・30キロ圏外のひとはどんな気持ちで屋内退避することになるのだろう…。
自分や家族たちは?
今晩のNHK『クローズアップ現代』を見ながらシミュレーションしてみようという気分になりました…。

[おすすめテレビ番組:内容の紹介]
クローズアップ現代 :2014年8月27日(水) 19:30〜(*再0:10〜)放送
『原発事故 住民の安全どう守る』
http://www.nhk.or.jp/gendai/yotei/index_yotei_3541.html

川内原発の再稼働への“合格通知”となる規制委の審査書が、9月にも正式決定される見込みだ。しかし、地元では避難計画をめぐり混乱が起きている。自治体が作った計画を、住民が検証したところ、十分な避難スペースがない、スクリーニングの詳細が決まっていないなど“漏れ”が見えてきたのだ。30キロ圏では、発言権もないまま計画策定を求められ、不満を表明する自治体もでている。日本では国が指針を示すのに対し、米国には自治体の計画をFEMA(連邦緊急事態管理庁)が検査する仕組みがある。自治体へのアンケート調査などから、原発避難計画の現状と課題を検証する。


[記事内容] 産経新聞 (2014年8月27日付)
『原発事故発生時、避難に最長27時間半 新潟県が26通り想定』

県は26日、東京電力柏崎刈羽原発の事故発生時に原発から半径30キロ圏内の住民が自家用車で逃げることを想定した「避難時間シミュレーション」の結果を発表した。推計は26通りで、休日昼間に大規模イベントを開いたケースが27時間半と最長になった。

今回、5キロ圏内住民への避難指示を基点に、30キロ圏内の90%の住民が30キロ圏外に逃げる時間を推計した。

一つは、5~30キロ圏で祭りなどのイベント開催時に原子力災害が起こった場合、30キロ圏内の人口45万6千人に観光客16万6千人が追加。さらに避難車両が5万8516台追加されたケースで推計した。これに伴って渋滞が発生する影響で、約62万人が30キロ圏外に逃げるまでの時間が27時間半に達する。

同圏内を走る車の割合が減るにつれ避難時間が段階的に減ることも分かった。日中での車両利用割合が6割の場合は8時間、夜間で7時間半となり、これが最短の推計結果となる。

県は、広域避難対策の実効性を高める検討で「参考値」として生かす方針で、必要に応じ推計の更新や拡充も視野に入れていく。

NHKニュース: 柏崎刈羽原発の適合審査状況について

ニュース内容に「東京電力は(略)「地上の装置だけで審査を進めてほしい」と求めました。これに対して規制委員会は、地上の装置1つだけでは規制基準を満たさないと指摘し、東京電力は今後、地下の装置についても審査を求めるか検討することになりました。」とあります。
新潟県は、東電のフィルターベント設置計画案に対して、中越沖地震で構内に地盤沈下の被害があったことを踏まえて、諸外国同様のベント設置方法(“建屋と一体型”とか”半地下型”とか)を採るように促したのに、東電は計画を変更せず「じゃあ、半地下型のをもうひとつ付けます」という驚きの提案をしたんですよね。。それで、柏崎刈羽原発は現段階では全号機に2コずつフィルターベントが設置される予定に(^_^;) でも「地上に設置するフィルターベントじゃダメ」という原子力規制委の指摘を受けて、今後、東電が、地下の装置についても審査を求めるか検討する他に、ダブル・フィルターベント設置計画の見直しもあったりするのかな・・・注目です☆
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『柏崎刈羽 フィルターベント審査長期化か』8月26日 23時35分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140826/k10014106351000.html

新潟県の柏崎刈羽原子力発電所を巡る原子力規制委員会の審査で、新たに設置が義務づけられた「フィルターベント」と呼ばれる装置についての議論が始まりましたが、審査の範囲についての東京電力の方針が定まらず、審査は長期化する見通しです。

「フィルターベント」は、重大な事故が起きた際に格納容器が破損するのを防ぐため、放射性物質の放出を抑えながら内部の水蒸気などを外に逃がす装置で、福島第一原発の事故を受けて設置が義務づけられました。
26日の審査会合では、柏崎刈羽原発6号機と7号機のフィルターベントを巡る議論が始まり、東京電力は従来と比べて放出される放射性物質の量を1000分の1以下に減らせると報告しました。
その一方、東京電力は、フィルターベントの装置を地上と地下にそれぞれ設ける計画ですが、26日の会合では地下の装置はまだ評価中だとして「地上の装置だけで審査を進めてほしい」と求めました。これに対して規制委員会は、地上の装置1つだけでは規制基準を満たさないと指摘し、東京電力は今後、地下の装置についても審査を求めるか検討することになりました。
フィルターベントについては、住民が被ばくするおそれがあるとして新潟県が懸念を示していて、東京電力は、どのような条件で行うか新潟県などと協議して決める方針ですが、規制委員会は条件が決まらなければ認可はできないとしていて、審査は長期化する見通しです。

傍聴のススメ 平成26年度第2回 県の技術委員会(8月27日開催)

http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/gijyututop.html

今度は「課題別ディスカッション」ではなく、定例の県の技術委員会です。
20日に開かれた「課題別ディスカッション」は、3時間ほとんどフタの話をしていました〜、、、水素爆発によって吹き飛んだ1号機原子炉建屋の4階と5階の間にある大物搬入口の鋼鉄製のフタをめぐって、1号機の水蒸気爆発が5階で起きたのか4階で起きたのかなど、委員からの指摘をもとに議論(?)していました。
本来のテーマは「地震動による重要機器の影響」だったのに、フタ? と思われた方は、もう少しお読みください☆
実況見分すらままならない事故現場では、原因も特定出来ず、証拠となる物(=ハッチのフタ)もみつけられていません。そんな状況で、委員から4階での爆発もあったのではないか? という意見が出されていることに対して、頑なに否定しようとする東電さんたちの姿勢に、不自然な印象を持ちました…多分、行き着くところは配管の破断など地震を原因として起きたことが4階での水素爆発要因…云々というような、地震を原因とみなす要素の徹底的な排除ではないか…と、そんなふうに思われるのでした。

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『 新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会を開催します』(2014年08月20日)
新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会(平成26年度第2回)を下記のとおり開催しますので、傍聴を希望する方は、次に定める手続に従って傍聴してください。
1開催日時
平成26年8月27日(水)
午後1時30分から午後4時00分まで
2場 所
新潟市中央区新光町4番地1
自治会館1階講堂
3議 題
(1) 福島第一原子力発電所事故の検証について
(2)その他
4傍聴者の定員
50名
5傍聴手続
会議の傍聴を希望される方は、上記の開催予定時刻までに、会場にお越しください。会場での受付では、氏名と住所を記入いただきます。入室に当たっては、会場入口に掲示する傍聴要領をよく読んで、会場の秩序維持に御協力願います。
傍聴の受付は、当日の午後1時00分からです。
なお、受付は先着順に行いますが、会議の開催予定時刻前であっても、定員になり次第終了します。

6 問い合わせ先
新潟県防災局原子力安全対策課
(新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会担当事務局)
電話 025-282-1696

リレー上映会『福島 六ケ所 未来への伝言』@ 見附市, 他

「みんなで決める会」では、日常を暮らす市民の目線で「原発」の問題について誰かと一緒に考えたり語ったりするきっかけにして戴けたら…と、リレー上映会を企画し、リレー中です☆ 
長岡市での上映会に来てくださった女性が、見附市での上映会を主催してくださることになりました。彼女のお手製のチラシの中に、本当に想いのこもった言葉が綴られています。…深く共感します。紹介しますね。

『 家族とのしあわせな食卓を毎日願う、普通の主婦が、この上映会を開きます。私たちはただしあわせに生きたいだけなのに、そうして毎日を紡いでいるのに、こんなことが現実に起きている——。どうしてーー。 普通の人でしかない私たちだからこそ、いま、みんなで考えたいと思ったのです。 ちゃんと、目を開いて。 』

お近くのみなさま、上映会にご興味のある方、どうぞご参加ください☆

https://www.facebook.com/events/346931958796445/

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<上映会予定> 新潟市・見附市・上越市 他

◯8月31日(日) 13:30〜 
 入場料 600円 
 場所 黒崎市民会館 
(新潟市西区鳥原909-1 ☎025-377-1420)

◯9月7日(日) ①10:00〜 ②13:30〜
 入場料 600円 *中学生以下は無料です
 場所 見附市勤労者家庭支援施設 ふぁみりあ 3階 
(見附市学校町1-3-70 ☎0258-62-1915)

◯10月11日(土) 14:00〜
 入場料 1000円 
 場所 高田世界館 (上越市本町6-4)

傍聴のススメ: 県の技術委員会 課題別ディスカッション

8月20日(水)…明日なのですが、県の「安全管理に関する技術委員会」、福島事故検証課題別ディスカッションの、「地震動による重要機器の影響(第4回)」が公開で開催されるそうです。
課題別ディスカッションは、その非公開であることについて改善を求める声が多く寄せられていましたが、今回は「公開」されます。

http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1356793200501.html

『安全管理に関する技術委員会、福島事故検証課題別ディスカッション「地震動による重要機器の影響(第4回)」を開催します』
(新潟県ホームページ 2014年08月12日発表)
安全管理に関する技術委員会、福島事故検証課題別ディスカッション「地震動による重要機器の影響(第4回)」を下記により開催します。



1.日時 平成26年8月20日(水) 午後1時30分から午後4時30分まで
2.場 所 県庁西回廊講堂 新潟市中央区新光町4番地1
3.テーマ 非常用復水器等の重要配管に小破口LOCAは起きなかったのか。他
4.会議は公開で行い、一般の傍聴者の定員は50名(先着順)です。また、会場には、別途、記者席を設けます。
5.会議の取材を希望する方は、所属する報道機関の発行する腕章がある場合はそれを持参し、会議開始前に会場の受け付けで所属名、職名及び氏名を記入してから入場してください。所属する報道機関の発行する腕章がない場合は、受付で報道関係者腕章の交付が受けられます。
なお、取材の受け付けは、当日の13時00分からです。また、カメラ等での撮影は、係員の指示に従ってください。

(参考)福島事故検証課題別ディスカッションのコアメンバー等
課題/コ ア メ ン バ ー/開催実績
地震動による重要機器の影響/田中委員・西川委員・藤澤委員/昨年11/07、1/14、4/28、8/20予定
海水注入等の重大事項の意思決定/三上委員・山内委員・吉川委員/昨年11/19、1/31、5/19、8/4
東京電力の事故対応マネジメント/立石委員・原委員・山内委員/昨年11/14、2/4、4/26、7/28
メルトダウン等の情報発信の在り方/立石委員・原委員・山内委員/昨年11/14、2/4、4/26
高線量下の作業/杉本委員・立﨑委員/昨年11/30、1/18、5/8、6/19
シビアアクシデント対策/杉本委員・鈴木委員・橋爪委員/昨年10/31、1/25、6/13、8/8

※コアメンバー以外の委員にも参加いただきます。

報告:市民活動支援センターで展示しました

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7月末日まで、約一ヶ月間、「みんなで決める会」の活動報告パネル展示を、新潟市市民活動支援センターにて行い、終了しました。
「原発」新潟県民投票条例の制定を求める直接請求活動をした際の、「直接請求署名簿」や、新聞記事の切り抜き、報告書などが、市民による運動の経過が分かるように陳列されました。
「報告書」を持ち帰ってくださった方もいらっしゃり、支援センタースタッフによると、展示に関心を寄せてる方が多々おられたそうです。
柏崎刈羽原発の稼働問題は、現在、規制基準審査が休止している状態にあると聞いています…それでも、九電の川内原発のようにいずれは審査が終わるタイミングはやってくるでしょう。その時その判断に県民の意見はどのように汲み取られるのでしょうか。「みんなで決める会」は諦めずに民意表明のアプローチを模索しています。

おすすめイベント その1

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原発に私たち市民がどう向き合うかのか、県内各地で、さまざまな人たちが、それぞれの視点や手法でアプローチを重ねています。
三条のお近くの方、水野スウさんと浅田さんご夫妻のジョイントトークがあるそうです。おでかけいかがでしょうか?

7月27日(日)13時〜16時
『紅茶の時間in三条(いのちの未来の語りあい)』
ところ:三条勤労青少年ホーム/ソレイユ三条 3階
参加費:500円(*紅茶用のマイカップご持参ください)

未来の生活を考える会三条HP
http://ameblo.jp/gareki3/

おすすめテレビ番組

今晩☆7月22日(火) 21時〜 BS11「報道ライブ21 INsideOUT」
[番組内容] 原発再稼働議論の前にやるべきこと

泉田裕彦新潟県知事がゲスト。原子力規制委員会が安全であると審査した原発について再稼働する方針の安倍内閣。泉田知事に原発再稼働議論の前にやるべきことをじっくりと聞く。


http://www.bs11.jp/news/2513/

柏崎刈羽原発をめぐる県内の自民党の動向

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鹿児島県で九電 川内原発について、規制委が新規制基準適合審査で”適合”と判定しました。新潟県でも推進へ向かおうとする匂いが漂ってきています。
添付の新聞紙面を読むと、自民党新潟県連で「原子力規制委が安全を確認したものから順次、再稼働を求めていく」と自民党県連内で決議されたようです。でも、「まだ県連内で意見がまとまっていないのに突然すぎる。党本部と地方では事情が違う」という意見もあったようです。紙面では、このような方針決定が来年の春に統一地方選挙があると危惧する県議もいるという書き方をしています。

あ、ちなみに、泉田知事は自民党ではないので、新潟県の自民党が「原発推進」を表明したとしても、知事のスタンスには変化は無いものと思います。
ちょうど今日 7月19日(土)の18時からBS朝日の『いま日本は』という番組に泉田知事が生出演するそうです。
http://www.bs-asahi.co.jp/imanihonwa/


 

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